AIS(アジアインタラクションサポート)の鈴木です。
愛知県の岡崎市様と一緒に、タイ現地旅行会社とのオンライン商談を実施しました。
特別に岡崎市様より許可を頂きましたので、実施した理由と実施結果についてまとめました。
≪オンライン商談をやった理由≫
通常ですと、自治体や企業がタイ現地まで訪問し、タイの旅行会社さんに対して自分たちの
観光地やお店をツアーに組み込んでもらうような商談(セールスコール)を行います。
ただ、コロナの影響でタイ現地に入国して滞在し続けるコスト的なハードルもあり、
仮にタイ現地で商談できたとしても、即ツアー造成という成果が見込にくいのが現状です。
とはいえ、将来的にツアーをつくってもらったり販売してもらうためには、
旅行会社との関係づくりや情報提供、旅行会社のニーズを常に聞ておくことが必要です。
無名な観光地のツアーをタイの旅行会社がつくってくれる可能性は低く、
仮につくってくれたとしても、普通に売ってもらうだけでは売上に繋がりにくいからです。
タイはまだまだゴールデンルート(日本の定番ルート)が一番人気なので、
無名な観光地の旅行商品を普通に販売するだけではタイ人旅行者がツアーを買わないです。
そこで、これらのハードルを突破するためにはタイ現地旅行会社に対して
➀信頼関係をつくる
②地域のことを知ってもらう
③求めてることをヒアリングする
④彼らが売りたいと思う理由をつくってあげる
⑤売れるツアーをつくるために差別化できるポイントを一緒に考える
このように、ある程度の時間がかかる作業が必要となってきます。
ですので、コロナ禍でたとえ訪日ツアー販売ができない時期でもこれらの作業は今のうちに
やっておきたいという理由で、岡崎市様はオンライン商談に踏み切られました。
≪オンライン商談をやった結果≫
実際に、タイ現地旅行会社とオンライン商談をしてみて分かったことをまとめました。
成果
■旅行会社への事前調査で、岡崎市のツアー造成見込みがあるのは約30社と判明
■その内の15社とオンライン商談を実施(3日間に分けて実施)
■15社のタイ現地旅行会社に対して観光地を認知させられた
■コロナ禍における訪日ツアーへの見解やタイ人旅行者の動向を知れた
■岡崎市のツアー造成・販売というゴールに必要なことが旅行会社別に知れた
■商談で営業する際に必要なプレゼンポイントや資料などの改善点が見えた
良かった点
➀訪問商談とほぼ変わらない商談ができた
②タイへの渡航費や滞在費をおさえられた
③バンコク内の渋滞に巻き込まれるリスクがない
④アフターコロナでも使えることが分かった
悪かった点
➀双方のネット環境に左右される
②相手との信頼感が深まったかどうか分かりにくい時がある
全体的にやってみて良かったので悪かった点もあまり思いつかないのですが、
しいて補足するなら、わざわざ日本から来てくれた!感が生まれないので、
実際にタイ現地で会うほうが親交を深められた旅行会社もあったかな、とは思いました。
ただ、全体的にはオンラインでも十分に親交は深めることができました。
≪オンライン商談する上で大切だと思ったこと≫
■旅行会社の事前調査と商談先の選定
オンライン商談は直接訪問より商談回数を増やしやすいですが、
見込みのある旅行会社に対して何回も接触して親交を深めていくことを想定すると、
見込みがある旅行会社に絞った方が商談成功確率も高まり、生産性も高いと感じました。
■タイの旅行会社目線でのプレゼンストーリーづくり
私も何度かタイの旅行会社と商談をしてきましたが、
地域の紹介を一方的に説明しても旅行会社は興味を示してくれません。
旅行会社のニーズをヒアリングした上で、そのニーズを満たせるポイントを伝える必要が
あります。例えば、大型バス旅行が多い旅行会社に大型駐車場がない観光地を紹介して
も旅行会社からすると「何でそこを紹介するの?」という感じです。
ただ、知られていない地域でも興味を示してくれるタイ人目線のプレゼン準備はしていたので、
今回は比較的いいオンライン商談をすることができました。
■優秀なコーディネーターと通訳の採用
オンライン商談ということもあって、タイ側のネット環境が悪かったり、
タイ側の旅行会社さんが遅刻する場面が少しだけありました。タイではよくあることですが、
このようなスキマ時間に優秀なコーディネーター(例えばタイの旅行事情に詳しい人など)
がいると、すぐにトラブル解決をしてくれたり、別のアポをとってくれたり、
彼に訪日旅行に関する質問ができたりして時間の無駄が最小限でした。
また、今回お手伝い頂いた通訳さんが非常に優秀で、事前にこちらのプレゼン資料にも目を
通して下さる配慮も頂きプレゼンがスムーズでした。
オンラインの場合、同時に複数人が話すと声が聞こえないので、
1人の日本人がちゃんと話した終わった後に通訳さんが話す必要があるため、
若干タイムラグがあるのでストレスになります。
ただ、今回お手伝い頂いた通訳さんはこちらが話そうと思っていた部分を既に話終えていたり、
タイ人に伝わりにくいところを分かりやすい言葉に変換して伝えてくださる場面が
ほとんどだったので、大変スムーズな商談になりました。
■オンライン用のタイ語OR英語営業資料の作成
今回は、タイ語の横向きスライド資料を画面共有する形でプレゼンを実施しました。
タイの旅行会社は英語でも十分なのですが、
タイ語の方が分かりやすいのでタイ語にしました。
資料で注意したことは2つだったのですが、
ひとつは資料内で使われる原文の日本語自体がタイ人目線になっていないと
翻訳しても伝わらないので、翻訳する日本語自体にタイ人目線のチェックを入れたことです。
例えば、「徳川家康が岡崎では有名です!」と言っても、徳川家康を知らないタイ人には
ピンときませんし、「情緒あるきらびやかな藤の花」をタイ語にしようとすると、
タイ語では存在しない表現になったり、意味が伝わらないことが多いのです。
2つ目は、テキストを最小限にして写真や動画を多用したことです。
文字が多いとタイの方には嫌がられることもあります。
また、タイ側の参加者さんがもしスマホで参加しても伝わることを意識しました。
以上、タイ現地旅行会社とのオンライン商談のレポートでした。
最後になりますが、タイ現地旅行会社さんからよくでた質問は、
「いつ日本に行けるの?」でした。以前までは、日本側から多くの商談がありましたが、
今は少ないので、日本の旅行情報を欲しているご様子でした。
タイ旅行会社さんに情報提供してあげることで、日本にいながら親交を深めつつも、
地域の課題や魅力を整理するのに最適なオンライン商談を今後もどんどん進め、
渡航制限解除後は、リアル商談とオンライン商談を組み合わせて、
コストパフォーマンスが高いツアー造成の為の商談ができたらと考えております。
以上、AIS鈴木でした。
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ご興味がある方はぜひご覧ください。