訪日台湾人観光客のインバウンドについて【2021年】

2021年06月01日

台湾人のインバウンドについて

2020年は新型コロナウイルスの影響で減少しましたが、台湾からの訪日観光客数はコロナが発生する直前の2019年まで順調に増加傾向にあり、2019年には訪日外客数が489万人まで増加しています。(2020年は新型コロナウイルスの影響で約69万人でした。)これは、訪日観光客の数としては3番目に多い数字となっております。2019年までのデータによるとリピーターの割合も80%以上で、20回以上が8.9%と、リピーターが非常に多い市場となっています。これから台湾のインバウンドに取り組む方のために、台湾のインバウンドについて、概要をまとめたいと思います。

 

 

台湾人のインバウンドに関するデータや傾向


 

■2019年の台湾人の年間訪日数は489万人で訪日観光客が3番目に多く、コロナ後も安定して訪日が期待できる市場

2018年台湾からの訪日数は475万人、2019年には489万人の台湾人が日本を訪れました。2020年は新型コロナウイルスの影響で減少しましたが、コロナが発生する直前まで毎年安定して多くの台湾人が訪日してきました。毎年桜のシーズンから台湾の夏休みに当たる7月にかけて、多くの台湾人が日本に訪れるシーズンとなっています。しかしながら台湾は距離的な近さもあり一年を通して多くの観光客が訪日しています。2019年に訪日した台湾人観光客のうち、80%以上が過去に日本を訪れたことのある訪日リピーターで、さらに50%は4回以上の訪日経験があるヘビーリピーターでした。コロナ後も安定して訪日が期待される市場となっております。

 

台湾人訪日客数推移

参考:JNTO訪日旅行データハンドブック2020

 

■台湾のコロナ事情(2021年5月31日情報)

世界中で新型コロナウイルスの流行が発生して1年あまり、台湾は継続して感染拡大を抑え込めていましたが、2021年5月に入り、コロナウイルスの感染が急増し、直近2週間で6000人強の感染者を出しています。現在、台湾全土の警戒レベルは「第3級」となっており、5月中に実施された対策の効果が若干見られるものの、「第4級」に警戒レベルが引き上げられる可能性があります。

■訪日台湾人の消費額

台湾人の日本での旅行消費額は2019年で5,517億円、2018年では1,407億円、2017年では5,581億円とこれもコロナ前までは安定して大きい消費を産んでいました。また、一般客1人当たり旅行での消費金額(航空券、ツアー料金を含まない旅行中の消費金額)は、2019年度で約11万円でした。

 

■FITが多い台湾人

台湾人の訪日旅行の形態では、FIT(個人旅行手配客)が72%と多く、また旅行手配に関してもWeb上で申し込みが67.7%と非常に高くなっています。この背景として、まずLCCの日本就航が挙げられます。また、台湾における日本の情報環境も整備されてきています。「歩歩日本」をはじめとして、日本の旅行情報を扱うウェブサイトも多く、日本旅行へのハードルが下がっているという現状があります。

 

台湾人訪日客の旅行手配

参考:JNTO訪日旅行データハンドブック2020

 

■台湾人の情報収集方法

では、台湾人はどのように日本旅行に関する情報を収集しているのでしょうか。2019年の観光庁のデータによりますと、「個人のブログ」と回答した人が35.9%と最も多く、次いで「SNS(Facebook 、Twitter、微信など)」が21.9%となっていました。また、「動画サイト(Youtube、土豆網など)」と回答した人が、14.8%とここ数年で数倍に伸びています。このことから、台湾人へのPR方法としては、訪日旅行に関するWebサイトはもちろん、Youtuberをはじめとするインフルエンサーやブロガーの情報も有効と言えると思います。

台湾人が訪日旅行前に役立った旅行情報源

参考:JNTO訪日旅行データハンドブック2020

 

インバウンドの台湾人を集客するのに効果的なプロモーション方法


では、台湾の訪日観光客を集客するためにはどのような方法があるのでしょうか。代表的なプロモーション方法を紹介したいと思います。

①インバウンドWebメディアへの掲載(顕在層&潜在層へのアプローチ)

台湾人の訪日観光客に訴求するためには、台湾人の訪日観光客が旅行を検討する際に参考にするメディアへの掲載が効果的です。その理由としては、日本旅行に興味がある訪日旅行予定層「来訪/自社サービス利用潜在層」にアプローチができるという点、また台湾でもGoogleの利用率が非常に高いためSEOに強いメディアであれば台湾人が利用する特定のキーワードにおいて「来訪/自社サービス利用顕在層」にもアプローチすることができます。これから日本に来る台湾人に適切にリーチできる点でインバウンド Webメディアへの掲載は効果的です。

訪日外国人向けメディアといってもその規模や認知度は様々です。インバウンドメディアも増えてきた近年、「ネイティブ目線での記事制作」は当たり前となっていますが、インバウンドを対象にプロモーションを行う時に注意しなければいけない点がそのメディアのユーザー層です。プロモーションの目的にもよりますが単に日本が好きな層に向けて発信するのか、日本旅行をする予定の人に発信するのかではその効果も大きく違ってきます。さらにメディアのPV数やファン数も記事出稿を考える際には重要な指標となります、しかしながらFacebookのファン数が100万人を超えても、エッジランクが極端に低くFacebookの平均リーチが1~2万程度というメディアもあります。数字のみではなくその訪日外国人向けメディアの特徴を見極める事、またコンテンツの内容や出稿した記事の効果をあらかじめ考慮した上で出稿されることをお勧めいたします。

 

 

②インフルエンサーによるプロモーション

前述の通り、SNSの利用率が高い台湾においてインフルエンサーを活用したプロモーションも効果的です。台湾では、トラベルブロガーやYoutuberも根強い人気を誇っています。インフルエンサーの活用においては、まず第一にその影響力の指標としてフォロワー数が基準となります。しかしながら、インフルエンサーにおいてもユーザー層は考慮しなければなりません。例えば、フォロワー数が300万人のインフルエンサーでも、訪日旅行に興味のあるフォロワーが全員とは限りません。再生回数が伸びても、最終的な集客に繋がるのかという点は気をつける必要があります。効果的にインバウンドプロモーションを行って行くためにはそのフォロワー属性も考慮に入れていく必要があります。インフルエンサーの実績のチェック、特に依頼する内容に関連する実績があるかどうかも把握しておくと良いでしょう。
 

 

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